2009年12月30日水曜日

先入観と真っ黒な絵

少年野球をそこそこの年数やっていると、いろんな子らが入部してくる。
うちは来年もAチームしか作れない人数ではあるけれど、一時期に比べればちょっと増えたので「チーム存亡の危機」という心労からはちょっと解放されそうだ(^^)
練習を見たとたんに「コイツ出来るな」という子。
反対に上達するにはかなり時間がかかりそうだなという子。
体格に恵まれた子、そうでない子。足の速い子、そうでない子。
明るい性格とそうでない子。素直な性格とそうでない子。........。
いろんな子どものタイプがあって実に楽しい。他の少年野球ブログのコメントにも最近書かせてもらったのだが、筆者はうまい子よりもそうでない子の練習やプレーにどうしても目がいってしまう。うまい子は放っておいてもうまくなる。内野ノックなどしていると、この選手なら正面より2m17cmほど横へ鋭いゴロを打っても、きっと飛びついて2m16cmくらいの位置で捕球に成功するだろう、などと思いながら実践してみるとギリギリでキャッチ、見事に期待に応えてくれる。ノッカー冥利につきるというものである。(本当に2m17cmに打ってるかどうかはご想像にお任せ)


そうでない子はどうか。正面に打ったゆるいゴロでも捕れない。この道何十年のベテランが言葉と身振り手振りで教えても、なかなか思うようにはいかない。しっかり話を聞きスローペースながらも徐々に理解し身につけていければいい。大事なのはなかなかうまくなれなくとも、野球を好きなまま練習参加を継続させられるかどうかだ。野球に限らず好きになってくれればきっとうまくなれる。上達のスピードと達成度に個人差があるだけで、そうでない子はそうでないなりにも一生懸命なのだ。そんな子にも途中でサジを投げないで辛抱強く教えることの楽しさというものがある。捕れなかった球が捕れた時、打てなかった球を打てた時のその子の笑顔だ。そしてやがて6年生になった時、新入生当時との落差が大きければ大きいほど指導者としての感慨もひとしおというもの。


時にその中でも....「後ろに逸らしたボールは走って取りに行け」「グラブをしっかり構えて」「早く準備して整列」「あいさつは大きな声で」...野球技術以前が出来ない子も近年は多い。これも諦めたらオトナの負け。先入観で大人が子どもに見切りをつけてはダメ。「この子はダメだ」と思わずに「この子は時間がかかるだけ」と思えば良いではないか。ただし甘やかしてはいけない。わかってるはずなのに行動に移さないでダラダラしてるような場合は叱らないといけない。


40、50のオッサンがある日突然プロに入団しその年の三冠王を獲得することはたぶん、おそらく、ほとんど...あり得ない。けど、子どもは何をもっているかまだ分からない。うわべだけのキレイごとを言うのは嫌いだけど、どんな子も自分の色を持っているはずだ。その色が赤でも青でも、たとえ真っ黒でも先入観で判断してはいけないと思う


ちょっと強引ではあるけれど「真っ黒」で紹介したいCMがある。
このブログすでに2、3時間かかってるけど(ただし間に晩メシとグースカ居眠りも含む)これをたった60秒で見せてくれる。このCMの主旨と今日のブログとは少し意味合いが違うけど見方をちょっと変えて見れば同じであると思う。AC=旧公共広告機構=のCMはいつも素晴らしいのが多いけど、2002年に制作、TVで流れた時は一瞬で感動し鳥肌が立った記憶がある。おそらく知ってる方も多いのでは?「黒い絵と鯨」と聞けばピンときた方は通ですね。外国の数々の賞もとったようだ。
良かったら是非ご覧下さい。


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