2013年7月25日木曜日

長く熱い終わりの夏

庭先でおもちゃのバットを振り回しているだけで楽しかった、5歳の夏。

父といっしょにぴかぴかのグラブで初めてのキャッチボールは、2年の夏。

辛くて苦しくてもう野球なんて辞めたいと思った、3年の夏。

朝早くから夜遅くまで全力で応援してくれた母のことを思う、5年の夏。

勝っても負けても力いっぱい駆け抜けた少年野球の最後、6年の夏。

それからの5年間、いろんな夏を過ごしてきた。
怪我に泣き、厳しい練習に心が折れそうになり、打てずに悩んだこと。
一喜一憂、チームメイトと抱き合い泣いたり笑ったり、...そして恋もした。

最後の夏、高校3年の夏。
最終回やっと代走で出て3盗を決めたけれど、本塁は遠いまま夏が終わった子もいる。
主将と同じポジションでレギュラーにはなれなかったけれど、延長戦の熱戦にベンチから最後までナインに声をかけ続けた子もいる。
華々しく注目を集めながらも地方大会で敗れ、涙をのんだ子もいるだろう。
甲子園の夏はこれからだ。けれどその手前で彼らの長く熱い夏は終わった。

同時に、彼らのおかげで泣いたり怒ったり笑ったりさせてもらった、父・母たちの夏も終わってしまった。
しかし父・母にとっても甲子園への夢は失ったけれど、
ここまで大きく成長した彼らの記憶はちっとも色褪せず、
これから大人への階段を昇ってゆく希望はきっと光輝いているはずだ。

個人的に応援していた宮前出身の子がいる宮城、神奈川、東京などのチームが敗退し、ふと心に浮かんだ気持ちを文章に書いてみた。
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