2013年9月26日木曜日

悔し涙のむこう側

あんなにデカい巨体をしているのに、ミニバンのことをどうしてミニバンというのだろうか。アルファードやベルファイヤーやエルグランドなどミニとは決して言えないではないか。もっとも、じゃあってんで、ビッグバンと言ってしまってはなんだか韓流アイドルか、宇宙の起源みたいで紛らわしいのも事実ではあるけれども。
そんなことはどーでも良いのだった。QueensNoeri父のビッグなミニバンで一路西武ドームを目指したのはむさ苦しい野郎ども総計7名。ミニバンの倍くらいはありそうなビッグなSohma会長始め、Kasahara代表、Murataヘッドコーチ、Sasaki事務局長、元グリーンズのOhsawaさん、そして広報担当の筆者であった。確か書いても良いとの言質(げんち)をとった記憶があるので書いちゃうのだけれど、Ohsawaさんはあの「大沢親分」の直系の方なんである。溝口で有名ないつも行列の出来るうまい鮨店を経営している。そのへんの話を書いてるとブログ記事一個が書けてしまうので、今日は控えておきたい。
操縦桿を握るNoeri父の運転で、三億円事件の府中刑務所を過ぎ、間もなく所沢の西部ドームが見えてきた。男どもの腹は泡の出る清涼飲料水の飲み過ぎですでにお腹いっぱいである(^-^)

外は暑いのにドームの中は一瞬ひんやりするほどだった。独特のドーム設計で皆「いい球場だねえ」と賞賛。外野からグランドを睥睨(へいげい)すると、いるいる横浜DeNAベイスターズガールズのピンクの姫たちが。外野の1/3ほどに少年野球用のフェンスが立てられて、そこでアップをしていた。男子の準決勝が終わり、いよいよ横浜ベイガーのシートノック開始。愛用のノックバットを振るうのは我らがQueens監督Koshimizuさんである。水を得た魚とはこのこと。筆者はカメラマンの時は野球は断片的にしか見られないので、判断は曖昧だけれど、互いのシートノックを見るに群馬代表も相当手強そうだとの印象を持った。

「集合!」
審判のコールで神奈川と群馬の決勝の火ぶたは切って落された。
西武ドームの観客席には5万の大観衆、ドーム独特の応援声援鳴りものの反響音がどわんどわん響き渡る。プロのTV中継ならバックネット裏に陣取ってカメラを構えようものなら、即刻係員に排除されるのが常であるけれど、今日は大丈夫。筆者のNikonP100のコンデジを鼻でせせら笑うように、素人カメラマンとは言え、親たちの一眼レフのごついカメラの放列が所狭しと並んでいた。(そう言えば余談。この結果はベースボールマガジンに掲載されるはずである)

関係者を装ってベンチ裏から、またはカメラマン席から撮ろうと思いつつ、「関係者以外立ち入り禁止」区域に踏み込んだものの、関所で係員から待ったのお声。あえなく撃沈、踵を返し、主にバックネット裏からの広報活動に切り替え。前回大宮球場編でも書いたけれど、ネット裏ではHimariやQのメンバーに熱い視線を送るQの28番Mochida父も健在だった。

途中望遠にして気がついた。この大会はおそらく埼玉県連盟審判の協力であろうと思うけれど、主審が男性なのを除いて1,2,3塁、塁審は全て女性であった。女子野球ならではの光景である。おそらく学童レベルではなくもっと上の審判であろう。皆すごくセオリー通りの真面目な所作で一生懸命審判をしていた。特筆したい。

試合は筆者の懸念どおり息詰る投手戦となった。横浜ベイガーのエースはQのHinata。今日は調子はいいようだ。対して群馬代表の投手は短く折り畳んだ右腕からクイックで繰り出される速球のキレが良い。リリースポイントが見えずらくモーションに入ったとたんに球がもう打席へ来ている、みたいな感じだった。横浜の姫たちもかなり打ちあぐねている。Hinataの忍耐の力投が続く。


そのHinataが走者を置いてチャンスで安打、満塁とした。中盤4回表になんとか1点を先制した。白熱の投手戦だけにこれは大きいぞ。

決勝もQのNoeriは一生懸命ボールガールやバット引きを健気に務めていた。
彼女の身体能力は皆の認めるところであり、少女体操の二足のわらじを履いていて、体操でも有望株なのだそうだ。7年後には東京オリンピックで満員の会場を沸かせるに違いないともっぱらの噂なんである(^-^)

ゲームは4回に先制したものの、その裏すかさず群馬も1点を返し同点。まさに死闘である。貧打戦ではない、投手戦である。Qの主将セカンド2番Himariは凡打を積み重ねる。確か3打席目だったか内野フライに倒れた時はさすがに表情が曇っていたのを記憶している。
その後5回についに逆転された。2:1、もうあとがない。
最終回表の走者を置いてのチャンスにここまで無安打のHimariに打席が回ってきた。前回の大宮では大車輪の大活躍だっただけに期待が高まる。ツーアウトである。ここで打てなければ敗戦が決定する。
「カキーーーン!」
内野フライだったかゴロだったかは筆者は覚えていない。筆者が覚えているのはカメラのファインダー越しに、一塁を駆け抜けた瞬間Himariが大粒の涙をこぼして、顔を上げられないほど泣き崩れていたことだけだった。一塁コーチャーのチームメイトの女の子に肩を抱かれてベンチに戻るHimari。これを見た瞬間、どうしたものか筆者のファインダーには上からゆるゆると透明の幕が降りてきた。ふたりの姿が滲んで見えた。ピントが合わなくなったのはカメラのせいではない。
悔し涙の向こうにはその何倍もの笑顔が待っている。

甲子園の夢破れたものの、晴れて自由の身となった法政二高のHimariのお兄ちゃんも応援に駆けつけた。オヤジに似て超イケメン、大学受験よりもジャニーズ事務所に就職したほうが確実ではないかと思う。他にも川崎少年野球連盟のお歴々も数名がわざわざ応援に来てくださった。泡の出る飲料水片手にわしゃわしゃ、賑やかな応援であった。

男子の決勝戦前に女子の表彰式をやった。NPB事務局次長などからそれぞれに銀メダルを首にかけられる横浜ベイの姫たち。Qのみならず神奈川代表で集まった彼女たちは、おそらく一生記憶に残る夏を終えたに違いない。
お疲れさま....そして感動をありがとう。

こんな野球をしたいと思わないかい?これを読んだ小学校女子諸君と保護者のみなさん。
うかつにも筆者も勉強不足なんであるが、いまや女子野球は学童から大人の女子プロ野球まで思った以上に大盛り上がり、急成長しているんである。
今週の9月28日土曜には、川崎の宮前第四公園ドームにて、恒例宮前Queens(くぃーんず)
の野球体験会が開催される。開催なんていうと大袈裟だけれど、まずは白球と楽しく遊んでみよう。Queensの仲間たちが待ってるよ。午後はこれまた恒例のBBQ大会もあるよ〜(^-^)/
(※下の写真はMochida名カメラマン提供による、先日行われた2013年西東京大会優勝のQueensたちの写真)
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