2015年8月16日日曜日

君よ憤怒の河を渡れ

昨日のブログ「妄想特急」は書き終ったあと、いや書きながら一抹の不安があったんである。世界中で一番無念の思いに苛まれ心にキズを負ったのは最後の打者となった当の本人であって、それに比べたら筆者の哀愁などは、タクラマカン砂漠に落してしまった米粒ひとつに過ぎないことを理解していた。にもかかわらず、我がチームの選手だからという甘えがあったのかもしれない、書いてしまってから明日本人に言葉を伝えようと思ったのだった。

そして、今日。「東京新聞旗争奪・神奈川県大会」の初戦なんであった。
境川遊水池公園スタジアム。出発前に母にそれとなく訊いてみた。やはり彼は全国大会最後の打席を想像以上に重い心を引きずっていたらしい。朴訥で言葉少ない彼は自分の胸の内側の、心の襞に無念の記憶が刻み込まれていたのだった。ジャイアンツJrのセレクション結果もかぶさって...。その襞に塩をすり込むようなブログを書いてしまったのではないか?自責の念とともに私は遠征キャラバン隊の車中の人となったのである。

試合前、ベンチには偶然レガースを着ける彼とその父マネージャーTagamiさんと筆者の三人だけになった。彼に声をかけた。
「おうYui。Tコーチさあ、昨日ブログ書いたんだけど、いずれおまえも読むことになると思うけどさ、気にしないでくれよ。あれは俺の妄想に過ぎない独り言だからね」
絶対私も言葉が足りないはずだ。彼はきょとんとしていたが、いきなりこんなことを言われても理解出来ないのは無理もない。
キミがもう少し大人になれば私の心持ちも理解してくれるに違いないと、大人の傲慢さでもって会話を切り上げた。いつかきっと過去を断ち切り吹っ切れてくれることを願って、あわよくば今日の試合でそれが叶えば.....。

再びの今日。「東京新聞旗争奪・神奈川県大会」の初戦なんであった。



戸塚区代表「平戸イーグルス」。試合経過は省略し、筆者がつけた手元のスコアブックから。
戸塚区平戸イーグルス
安打数5、得点2、与四死球2、失策3、投球数97、自責点3。下位打線の打者のフルスィングからの打棒は目をみはるものがあり、正直我が軍にとって脅威だった。ことに6番Nakamuraくんはスリーベース+ツーベースの2安打と気を吐いた。幾人もの打者が痛烈な打球を外野に運ぶわけで。

対する宮前区代表有馬フレンズ
安打数6、得点3、与四死球0、失策1、投球数99、自責点1。
全く僅差での辛勝であった。

特筆はRuiの気迫の投球と、加えて主砲Yui。
初回いきなりのセンターオーバーの3塁打、続く2打席目は安打で出塁のShohgoを走者に置き、2球目を強振、やはりセンターオーバーのランニング本塁打、チームに活気をもたらす2打点。アイツらしいスィングが戻って来た。監督Satohも絶賛していたのは捕手としての投手へのリード。監督からのサインを踏まえて自分で考えサインを投手に出す。

最終打席では敬遠のフォアボール。今まで3ボールからの敬遠気味の四球はあったけれど、プロ野球みたいに最初から捕手が立ちっぱなしの明らかな敬遠フォアボールは初めて見る光景だった。点差を考慮すれば相手チームも当然の策であったろうと思う。これも彼の勲章なんである。

バットを振り切ることで、彼も過去の記憶を振り切れたと思ったのは筆者の独りよがりであろうか?
Yuiはきっとその苦い過去を経験したことで、今日の成長があったに違いない。
人は誰しも失敗から多くのことを学ぶ生き物であるから。

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次の対戦相手はこの2チームの勝者。
野球を離れてブロガーまたはカメラマンとしての血が騒ぐ。
投手から1塁走者への牽制球と、走者の帰塁スライディングの絵。
実に良いではないか(^-^)
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