2017年4月24日月曜日

心をフラットに

本来ならば今日日曜のジャビットカップVSヤング戦は、筆者がスコアラーをやる予定だったんである。今年は何かと土日が忙しくなかなかスコアラー業務を遂行出来ていないので、わずかなスキマを見つけてスコアラーやらねばと思い、午前中だけなら第一公園へ行けると画策していたんであった。

しかし、土曜の晩23時になっても仕事が終わらず、ついにフレンズスコアラーLINEに「明日やっぱ無理っ、スマン、替わってちょんまげ」的なメッセージを送り、急遽Inoueスコアラーに替わってもらったんであった。日曜も仕事なんである。それでもなんとか試合は後半だけ観戦に行き、午後は帰宅し夜まで仕事だったんである。春うららの絶好の少年野球日和の4月の午後に、窓外の輝く新緑の樹々を脇目に部屋にこもって仕事をすることほど辛いものはないわけで。

フレンズVSヤング。フレンズの惜敗と同時にヤングの感動の勝利。
筆者、試合後ヤングIshikuraコーチに言った。
「いやあ、長いヤングフレンズの歴史の中でも、後世に語り継がれる歴史的な試合でしたね」と。もちろん「晴耕雨読」的なジョークも含めた言い回しなんであるが、ヤングにとっては本当に感動的なゲームであったろうと思う。フレンズは粘りきれずに負けたけれど、そこに至るまでの最終回の逆転劇は価値があったと思うんである。フレンズナインは下を向く必要はないし、ヤングナインは自信をもって更に上を目指せ。

試合後は次のカード、フォルコンズVSグリーンズの模様を少し観戦し球場をあとにしたんであった。ヤングもフォルコンズもQueens戦士を中心にレンズを向けたことは言うまでもない。いまだに先日のライオンズ杯優勝の余韻が残っているんであった。

帰りしなレフト方向のバイクが置いてある駐輪場に向かう斜面でふと、気がついた。
昔から知っているのに改めて気づくことってある。
遥か縄文時代から何度も往復しているこの斜面。樹木の根っこが地表からむき出しになって、更に隣の樹同士で根っこが「ひっからまって」いるんであった。雨の日は思いのほか滑るから気をつけねばならない。宮前関係者なら誰しも知っているあそこである。
じっと見ていると、もし日射しがなくて薄暗ければまるで富士の樹海の奥地みたいではないか。
更にその根から連想するのは、沖縄で生まれ育った老練の漁師の、手の甲に浮かぶ太い血管のようだった。
或いは、環境汚染に怒りを覚えた地球の脳に増殖する毛細血管のようだ。

いつも簡単に見過ごしている光景も、こうして心をフラットにして見ると、不思議な生命の息使いを感じられて楽しいものだ。

試合の模様は仕事の案配をみて、後日なんである。
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2017年4月21日金曜日

Q2017ライオンズ杯「後編」(完結編)

「奇跡」の「軌跡」、その後編なんであった。
(※初めて読む読者さまにおかれましては、何卒前回ブログ「前編」を通読し、しかるのちにこの「後編」を読まれることをお勧めしたい。尚、写真は前回を凌駕する40枚近くになる予定であるからして、ココロされたしなんである)

決戦の金曜日ではなく日曜の午後、所は麻生区の本拠地片平ドームへ戻り雌雄を決することになった。いや待てよ、「雌雄を決する」といってもどっちに転んでも雌に違いないのだが。相手は麻生シスターフレンズ。三多摩で友好関係にもあるKatsukawa監督率いる強豪なんである。監督は往年の「ロッテ歌のアルバム玉置宏」を彷彿とさせる、いつもにこやかな表情の人物なんであった。
集合前の両チーム...。
あれれ、いつの間にかカメラの撮影モードダイヤルがエフェクトになっていた。おもちゃの兵隊じゃない、おもちゃのお姫様たちが整列しちゃっているではないか。


監督代行Satohコーチの判断はAyakaの残り投球回数2イニングを温存し、先発にはQの主砲でありバーズでも男子顔負けの声を張り上げる元気娘、Hinataを登板させることに。今年のQの強みは投手は4枚まで切れることに加えて、キャッチャーも幾人か出来ることなんである。(※Murata代表談)女子チームで捕手の替えが利くというのはなかなか難しいことだが、出来ちゃうのが今シーズンのQなんであった。捕手はAkaneが先発オーダーに入った。Hinata,Akaneは打撃では大陸間弾道ミサイル級の長距離砲コンビでもある。

初回からQのエンジンは試合前のニュートラルから初回裏ローに入り一気にトップギアに駆け上がる。と言っても打撃が勝っていたわけではなく、相手失策や四球などに乗じて3点を先制したんであった。
相手ピッチャーは大柄な選手で豪速球を投げ込む。簡単に打てるような球ではない。捕手もなかなか捕球が難しそうで逆にそれが功を奏した感があった。
スタメン(スタウィーメン?)以外のベンチメンバーも元気いっぱいだ。一瞬を切り取ったら小さい子たち、まるでEXILEのチューチュートレインの振り付けをやってるみたい。

2回にも安打はAyakaの一本のみだったが、塁上を走者が駆け回り更に3得点、6:0とかなり有利な展開に持ち込んだ。

Hinata本塁突入の場面。頭から突っ込み名古屋城のシャチホコ式ヘッドスライディングでエビ反るポーズに。後ろのベンチの姫たちは思わず悲鳴をあげている。これぞ男子顔負けの闘志、Hinataの真骨頂。
因にHinataはこの試合全ての打席が四球で出塁するも、全て本塁へ生還して3得点なんであった。

カモシカの疾走と本塁生還のSachikoのシーン。たまたまこの時筆者の隣では父のJeffが真剣な眼差しで観戦していた。

ネット裏でQの守備時に煙草休憩。まるでプロ野球観戦よろしく、ひいきの自軍の守備の時に、トイレに行ったりたこ焼きを買いに売店に行ったりするのと同じ感覚なんである。
その時に談笑しながら筆者は言った。
「6:0。何があるか分からないから、点差は大きければ大きいほど良い。6点差は浅い回を考慮すればまだまだセーフティーリードじゃない。たぶん麻生は実力をまだ出し切ってないはず」的なことを言ったんであった。
見事に的中したのが4回表の麻生の攻撃。先頭を四球で歩かせてしまうと続いて3連打を加えて打者一巡されてしまい、一挙5失点、6:5と肉迫されてしまったんである。麻生は大変な盛り上がりであった。逆の立場なら同じように湧いたに違いない。暗雲を振り払うようにそれでもなんとか1点差で終わらせたことは幸運だった。同点或いは逆転を許していたら、流れは完全に麻生に傾き、この試合どうなっていたかは分からない。二死から満を持してエースAyakaを投入し火消しに奔走したベンチなんであった。
采配を振るうのは監督代行のSatohコーチと28Kurashigeコーチ。沖縄では「ハイサイおじさん」が有名だが、Qではこの二人が「サイハイおじさん」となった。おじさんではないが、ベンチ入りしたRyohtaコーチも終始大声でグランドに指示と檄を飛ばしていた。


その後Qは更に1点加点し7:5と突き放す。どうにか最終回までこぎつけた。最後の打者をPゴロに仕留めてAyakaが一塁手Akaneへ軽く送球。その球を受ける前にすでにAkaneは勝利を確信したかのような表情。審判のコールが聞こえる。
「アウト!」...「集合!」
Queens4年ぶりの歓喜の瞬間であった。
すでに感極まったSachikoなどはもう号泣していた。

戦い終わってQ戦士たちのこの素敵な笑顔。

親やオトナたちも何人も目を赤くしていた。むしろ子どもよりも親たちが感激していたようだった。フレンズや連合で歴戦の戦場カメラマンとして数々の現場を踏んできたブロガー筆者。この感動の混沌とした場を活写するのは慣れているはずだけれど、しかし望遠レンズだったためなかなかピントが合わずシャッターチャンスをいくつも逃した。でも数枚だけモノにしたカットがこれ。目を赤くしてHinataを強く抱きしめるChihiro母なんであった。その向こうにはオヤジの笑顔。チーム全体がこんな感じだった。

さて、閉会式なんである。
夜も更けてきたので、写真でさっくり行きたい。男子では宮前からは白幡台イーグルスも参戦。


表彰状、優勝カップ、トロフィー、各自の首へ金メダル授与。
最後にQueens6年の4人が笑顔のピースサイン。Ayaka,Sachiko,Akane,Hinata。



すでに以前アップしたけれど再度アップしちゃう写真である。
帽子投げは優勝したチームだけに許される特権なんである。負けてあのシーンを目の当たりに見せられるのは、非常に辛く忸怩たる思いがあるのだけれど、(何度か辛い経験がある)それでも勝者だけに与えられた権利なのだから是非やりたい。敗者に敬意を持ちつつもやるべきなんである。
だって、それだけ頑張ったご褒美なんだから。
チーム関係者全員が笑顔になってひとつになる瞬間だった。

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2017年4月18日火曜日

Q2017ライオンズ杯「前編」

宮前Queens2017ライオンズ杯優勝へのキセキなんである。この場合のキセキはもちろん「軌跡」であり「奇跡」でもあるわけで。まさかまさかの優勝なんであった。今季Qにはある程度の期待は寄せられていたものの、相手チームの仕上がり具合や実力はまだ未知数であるため、予測不能で予断を許さぬ状況なんである。

初戦は多摩ウィンドフラワーズ。女性監督で有名なMinobuさん率いる強豪である。球場は麻生区虹ヶ丘ドーム。筆者的にここに来ると想い出すのは息子の現役時代に決勝戦でレッパに負けたことと、息子が卒業後関団連の試合で一塁塁審をやった時に、関団連の審判に懇切丁寧に塁審の動きを教授されたことである。悲喜こもごもの想い出のある良い球場であった。少なくとも今よりはまだ豊かな髪が風になびいていた頃だった。宮前区にもこんな球場が欲しいと思うのは筆者だけではあるまい。

毎回は無理だけれど今回は4年ぶりの優勝ということを記念し、スタメンナイン全員の写真を掲載しちゃうんである。
Ayaka,Sachiko,Hinata,Akane,Yuriko,Rina,Hasumi,(途中代打Aoha),Kuu,そしてまだ4年生のMikku。
ほんの少し前までグランドに来れば砂遊びがルーティンワークで、いつも母の長い脚にからみつきながら過ごしていたあのKuuも、もはや5年生の立派なレギュラーメンバーなんであった。





試合は初回からQの猛攻。先頭Ayakaが中前安打で出塁すると、走者を溜めて4番Akane、5番Yurikoの連打で2点先制し、その後も更に2点を追加して一挙4得点なんであった。
マウンドは主将でエース、長身のサウスポーAyaka。


3回Qの攻撃の先陣を切るのはクリーンナップトリオから。Hinata,Akaneの重量打線コンビのバットが火を吹く連打に続き、5番Yurikoの内野安打で追加点、更にRinaの右前適時打で一気呵成の合計3得点。6:0としたのだった。

更に続く4回にはAyakaが出塁すると、これまたモデル級の長身、女優並みの美人スラッガー2番Sachikoが右前安打で走者を進める展開、続いて姉妹のように似ているHinata,Akaneの大陸間弾道ミサイル級コンビが外野への砲撃を連発すれば、伏兵も負けじと足で稼いだ内野安打などで、なんと7点追加。合計14:0のQueensらしからぬ、と言っては姫たちに失礼だが、予想外の展開となった。どしちゃったのQueens。

本塁へ突入しクロスプレー。同時に双方が審判へ「セーフ!」と「アウト!」のアピール。女子だって勝負への熱い思いは男子に負けないのである。

主砲Akaneは三打数三安打1打点の大活躍。全て外野へのヒットだった。
バットの半分の細さ、バットの1/3の軽さの細腕のYurikoは三打数二安打、なんと打点4の活躍。

前出のKuuは背も伸びて大きくなったが、可愛さだけは小さい頃と全く変わらない。


最終回に1点を失うも結果は14:1の圧勝であった。勝因は打撃だけではない、四球は多少あったものの見事に完投したAyaka、また筆者はこれが圧勝の陰の大きな要因と思うのだけれど、味方の堅守が素晴らしかった。なんと無失策つまりノーエラーの試合をやってのけたんであった。いくら点を溜め込んでも守備が崩れればあっという間に貯金をドブに流してしまうことになる。金遣いの荒い愚かな大金持ちほど、やがて身を崩すことになるように。
さて次は球場を片平ドームへ移し決勝戦が待っている。
一日の投球イニング制限にて、監督代行29Satohコーチと28Kurashigeコーチの先発オーダーをどうするかが悩みどころなんであった。
しかしこのあと片平であの歓喜の「帽子投げ」が待っていようとは、いったい誰が想像しただろうか。
その模様はまた次回「後編」に譲る今日この頃なんであった。
※記述は筆者のつたない記憶と写真に加えて、細かいデータは東京ガールズコレクションモデル級の脚の長さを持つ美人スコアラー、Suna(Kuu)母のスコアブックを元に再現したものである。
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